夜、子どもが寝なくて毎晩ヘトヘト…
このようなお悩みを抱えた保護者の方は多いのではないでしょうか。1歳~3歳くらいまでは、寝かしつけに手がかかることでしょう。
私は、保育園でたくさんの子どもたちを寝かしつけてきました。寝かしつけにはちょっとしたコツがあります。
子どもによって効果のある寝かしつけは様々ですが、一番効果があったのはふくらはぎの温めでした。
ふくらはぎを温めると足の裏までポカポカしてきます。大人でも足先が温まると、眠くなってきませんか?それを利用して、気持ちよく夢の世界へ誘います。
ふくらはぎの温め以外にも、効果的な寝かしつけワザをいくつか紹介します。お子さんの寝かしつけにお困りのママさん、パパさんはぜひ参考にしてみてください。
※寝かしつけの効果には個人差があります。
- 1歳~3歳くらい(イヤイヤ期)の子どもの寝かしつけに困っているママさんパパさん
- 寝かしつけに効果的な方法を知りたい人
寝かしつけを楽にするための日中の過ごし方
夜、気持ちよく入眠するためには日中の過ごし方も重要です。
規則正しい生活を
毎日決まった時間に起き、同じ時間に布団に入るようにしましょう。食事やお風呂などの時間も、あまり変えない方がいいでしょう。
朝は朝日を浴びることで体内時計をリセットさせるのもおすすめです。
太陽の光は体内時計をリセットする同調因子です。朝起きたら太陽の光を浴び、体内時計のズレを修正しましょう。
https://www.saishunkan.co.jp/domo/column/lifestyle/body_clock/
…とはいえお休みの日に外出すると、時間がずれ込んでくることもあるかもしれません。絶対にこの時間に寝る!と頑張りすぎると大人が疲れてしまうことも。あまり厳格に守る必要はありません。
平日はおおまかなスケジュールを決めておくとラクですよ。
日中はできるだけ身体を動かす
日中は身体をしっかりと動かしましょう。身体を動かすと心身ともに疲れるので、その分早く眠くなりやすくなります。
保育園でも散歩に行った日と保育室内だけで過ごすのとでは、子どもたちはお昼寝の寝つきの良さが違いました。
休日に公園へ行くと、お子さんが車の中で寝てしまったことはありませんか?子どもは大人と違って効率を考えて動かないので、全力で遊びます。それだけ身体が疲れてしまうのです。
問題は雨の日です。雨の日は室内で身体を動かすのは難しいですよね。
保育園で雨の日あそびで人気があったのは、新聞紙あそびです。
びりびりと破いたり飛行機を折ったり、兜を折ったり…。部屋が狭くても新聞さえあれば、おうちでも楽しめますよ。
細かい新聞紙を片付けるのが大変じゃないの!
このように心配になりますが、片付けさえも遊びにしてしまいましょう。
新聞紙遊びを終えたら、大きな袋(45Lくらい)を用意します。袋に目や口、鼻を書き込みます。顔を描いた袋の中に、破いた新聞紙を目いっぱい詰め込みましょう。
口を閉じたら、大きなビニールぬいぐるみの出来上がり!
結構迫力があり、子どもたちも喜んであそんでいました。細かいゴミは、掃除機で吸ってくださいね。
お昼寝はほどほどに
体調が悪くない限りは、お昼寝の時間はほどほどにしましょう。昼間にたくさん寝てしまうと、夜は寝付きにくくなるからです。
長い時間お昼寝をしてくれると、家事ができるから……。
このように思う気持ちもわかりますが、長時間寝かせるのはやめておいた方がよいでしょう。夜にしわ寄せがいきます。
中にはお昼寝をしないと夕方までもたないというお子さんもいますよね。そういう場合は、1時間程度と時間を決めてお昼寝をするようにしましょう。
ダラダラ寝続けるのは、お子さんのためにもなりません。また一段と夜の寝つきが悪くなる可能性があります。
寝かしつける環境
夜に寝かしつけるときのコツをご紹介します。難しいものではないので、できるものから試してみてください。
寝る30分前には、蛍光灯の明かりを少し暗くしておく
眠る時間の30分前になったら、電気の明かりを少し暗めにしましょう。
毎日続けることで、蛍光灯が暗くなったらもうすぐ寝るんだということを、子どもが自然と理解するようになります。
最初は慣れなくて嫌がるかもしれませんが、根気よく続けてみてください。
音の出るおもちゃは見えないところにしまう
音の出るおもちゃは、お子さんの目の届かないところにしまいましょう。
大きな音が出るおもちゃであそぶと、眠りモードに入れません。大人でも大きな音がすると、眠気がふき飛んでしまいますよね。
寝る前は絵本や簡単なパズルなど、落ち着いて遊べるおもちゃで過ごしましょう。
肌触りのいいパジャマを着る
天然素材を使ったパジャマは、肌触りがいいのでおすすめです。着心地が悪く、衣服にストレスを感じると、眠りにくくなってしまいます。
特にアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患がある子は、化繊の刺激でもチクチクして嫌がるものです。
アトピーがある我が家の子どもの場合「下着やパジャマは綿のもの」と決めています。発熱素材の下着を着せたことがありますが、汗をかいてかゆがってしまいました。
かゆいというのは子どもにとって大きなストレスです。かゆみで眠れなかったり、眠りが妨げられたりすることもあります。
皮膚疾患のない子でも、気持ちよく眠るためには、肌触りのいいパジャマを着せるとよいでしょう。
入眠の儀式
いよいよ寝かしつけに入りましょう。
子どもも大人も気持ちよく眠れることが、最大のコツです。いくつかの寝かしつけワザをご紹介します。
寝かしつけのコツその1.ふくらはぎを温める
布団へ入り横になったら、子どもを横向きかうつぶせにして、ふくらはぎを下から上へマッサージしてあげてください。眠ってしまったら、仰向けにしてあげてくださいね。
私が保育園にいた頃、お昼寝を嫌がっていた子がいました。しかし何度かマッサージをするうちに、お昼寝の時には必ずリクエストするように。人気のマッサージメニューになりました(笑)。
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、血液やリンパ液などをスムーズに流すためのポンプのような働きをする役割があります。ふくらはぎを温めることで、血行がよくなります。
血行がよくなると、副交感神経が優位になってリラックスモードに入り、気持ちよく寝入っていけるんですね。
寝かしつけのコツその2.絵本は淡々と読む
迫力のある絵本でも、静かに・淡々と読み進めていきましょう。大袈裟に抑揚をつけて絵本を読むと、あそびモードに入り、眠気も冷めてしまいます。
機械のように読んでいては、つまらないんじゃないかな?という心配があるかもしれませんね。でも大丈夫です。寝かしつけに読む絵本は、楽しませるよりも、安心させることが目的だからです。
大好きな大人の声を聞くだけで、子どもは安心できます。
動物でも、外敵に狙われにくいところで眠りますよね。無防備な姿をさらすので、襲われにくい安心した場所で眠るのです。
人間の子どもでも、安心できないと気持ちよく眠ることはできません。保護者の方の声で、お子さんを安心させてあげてください。
寝かしつけのコツその3.背中トントンは好みがある
寝かしつけの定番「背中トントン」は好きな子もいれば嫌いな子、笑ってしまって眠れない子など、いろいろいます。
私が保育士を始めた頃は、どの子も背中を優しくトントンしたら気持ちよく眠っていけると思っていました。しかし実際には、背中トントンが逆効果の子もいました。
トントンした手を振り払われることも何度かありました(笑)。それぞれの好みがあるようで、その子に合わせた寝かしつけが必要です。
体格のいい子は、少し強めにトントンするとよかったようです。
アトピー持ちの我が子の場合は、背中トントンよりも、背中を優しく掻いてあげると寝つきがよかったですね。
あなたのお子さんの好みを見つけて、トントン方法を探してみてください。
寝かしつけのコツその4.どうしようもない時は放置
身もフタもない言い方かもしれませんが、どれだけ手を尽くしても寝ないときがあります。
そういう時は何もしません。
日中に興奮する出来事があったり、大きなショックを受けたりするとなかなか眠れなくなることがあります。
そういう時は何冊絵本を読んでもトントンしても、足を温めても、ダメなものはダメです。
ただ見守りましょう。
「布団の上からは出ないように」と約束をして、危険がないように見守っておけば大丈夫です。
我が家の子どもがなかなか寝ない場合、私は寝たふりをしています。
時間はかかりますが、いつかは寝ます。
さっきまで騒いでいたのに、急に静かになったと思ったら寝ている…となりますよ。
子どもを早く寝かしつけたいですが、それでイライラしてしまってはママさんもパパさんも疲れてしまいますよね。
何をしても寝ないときは「なんとかなるさぁ〜」と、先に寝てしまうくらいの、おおらかな気持ちでいるのがおすすめです。
子ども寝かしつけのまとめ
子どもを寝かしつけるためにまずは環境を整えましょう。
- 規則正しい生活を送る
- 日中はできるだけ身体を動かす活動を
- お昼寝はしすぎない
そして入眠の儀式でのコツはこちら
- ふくらはぎをマッサージして温める
- 絵本を読むときは抑揚をつけずに、淡々と
- 背中トントンはお子さんにあわせたものを
- どうしても寝ない時は、何もしなくてOK
イヤイヤ期の寝かしつけは、ハードワークです。
赤ちゃんの時とは、違った大変さがありますよね。できれば気持ちよく、スッと寝てもらいたいもの。
保育園で子どもたちに効果的な寝かしつけ方法をご紹介しました。
ふくらはぎの温めは大人にも効果がありますので、寝つきが悪いという人はぜひ試してみてください。
今日も子育ておつかれさまです!
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